「聖母月」の信心について気になったので、カトリック大辞典を引いてみました。
中世からその萌芽が見られ、18世紀前半にイタリアで発達した信心であり(発達という用語が適切かはさておき…)、日本でも明治以来取り入れられたとのことです。
五月の信心
マリアの聖月たる五月に彼女の栄光のため日々に或は更に頻繁に特別の信心を捧げることを言う。その萌芽は既に中世、例えば福者ハインリヒ・ゾイゼ(Heinrich Seuse または Suso)に見られる。
五月の信心の今日の形態は十八世紀前半にイタリアに発達し、それからやがてフランス、スペインに及び、十九世紀初頭にはベルギー及びスイスに、1840年代にはオーストリアとドイツにも入った。ピウス七世は1815年3月21日並びに1822年6月18日特別の贖宥を許可した。
現在では五月の信心は聖母のための民衆的な信心として、全カトリック世界に行われている。日本にもこの信心は明治時代以来とり入れられ、聖母聖月の信心として今も行われている。
「カトリック大辞典 Ⅱ」(昭和17年(1942年)発行)より
神の御母、終生童貞なるマリア、我らのために取り次ぎをなし給え。