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聖母マリア様の御絵 【6】 聖マリアの御奉献(11月21日)

Andrea di Bartolo (Sienese, active from 1389 – died 1428), The Presentation of the Virgin in the Temple, c. 1400/1405, tempera on poplar panel, Samuel H. Kress Collection 1939.1.41

明日11月21日は、「聖マリアの御奉献」の一級祝日/記念日です。

古い伝承によると、マリア様は3歳のときに両親よりエルサレムの神殿に献げられたとのこと。

福者アンナ・カタリナ・エンメリックによる幻視においても、マリア様の御奉献について述べられています。以下は御奉献準備のくだりです。
(念のために記しておくと、以下の内容は所謂「信ずるべき教義」ではないし、筆記したブレンターノによって加筆された箇所を含んでいる可能性もあります)

マリアが神殿奉仕の乙女達の仲間に入る誓いを立てたのは三年三か月の時であった。
非常に繊細な心の子供ではあったが、この地方の五、六才児ほどにすでに成長していた。
アンナの家で神殿入りの準備が行われた。それは大きな祝いで五人の司祭が列席し、神殿に仕えるのにふさわしく心が成長しているかどうか調べる一種の試験のようなものであった。

一部は司祭によって裁断され、婦人達によって縫い上げられた子供の着物が、式次第の順序の中でマリアに着せられた。その時マリアはいろいろと質問された。たとえこの式が老司祭の他意のないほほえみの内に行われたとは言え、式そのものは極わめて真面目な厳かなものであった。

しかもマリアの答えに一同の驚きは大きく、儀式も幾度か中断された。三重ねの美しい着物がマリアのために用意され、質問と答えが交される度に次々と着せられた。

マリアのする事、言う事すべてが周囲の者をすっかり驚かせた。マリアはすべての問いに子供らしい賢さで答えた。天使がこの試験の間ずっとマリアのまわりにあってかの女を守り導いていた。

最後に司祭はマリアを祝福し、聖書の巻物を手にして祈った。

わたしはその時マリアの内面のすばらしさについて不思議なさとりを得た。マリアは祝福に対してくまなくすき透った者のようになり、言い表し得ぬ輝きをおびた栄光がそこにあったからである。

司祭達は子供を両親の所につれて行くと、アンナはこの子を胸に抱き上げ感激をもってくちづけし、ヨアキムは非常な感動の内にうやうやしくマリアの手を握った。

  『聖家族を幻に見て』(pp.15-16)(1)

聖霊の住まいである終生童貞聖マリアが、この日、神殿に奉献されることをのぞみ給うた神よ、願わくは、その取り次ぎにより、我らを主の栄光の神殿に奉献し給わんことを。

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(1)  福者アンナ・カタリナ・エンメリック 『聖家族を幻に見て』再版、光明社、1989年、pp.15-16