RHYTHMUS S. THOMAE |
聖体に対する聖トマの祈 |
Adóro te, devóte, latens Déitas, |
パンの形色のうちにまことにまします隠れ給う天主、今うやうやしく御前に礼拝し奉る。われは主を認むる力足らざるにより、わが心を全く主に従わせ奉る。 |
Visus, tactus, gustus in te fállitur, |
ここに今、見、触れ、味わうところのみにては、これが主なることを認め難けれども、ただ耳に聞けるところによりて確信するなり。われは天主の御子ののたまいしことを、ことごとく信じ奉る。この真理の言葉にまさるまことは、世にあることなし。 |
In Cruce latébat sola Déitas, |
十字架上にては天主たるの性のみ隠れしかど、ここにては人たるの性も共に隠るるなり。されどわれ二つの性の共にましますを信じ、かつこれを公言し、カルワリオにて悔改めし盗賊の願いしことをわれもまた願い奉る。 |
Plagas, sicut Thómas, non intúeor, |
われはトマの如く御傷を見ざれども、主のわが天主なることを公言してはばからず。願わくは、われをして主をますますあつく信じ、主に寄り頼み、主を愛することを得しめ給え。 |
O memoriále mortis Dómini! |
わが主の御死去の記念として人に命を与うる活けるパンよ、わが心を御身によりて生きながらえしめ、何時もその甘美なる味を覚ゆることを得しめ給え。 |
Pie pellicáne, Iesu Dómine, |
御血の一滴くをもってしても、世のすべての罪を償うを得給う主なるイエズス、願わくは汚れたるわれを、御血をもって清め給え。 |
Iésu, quem velátum nunc aspício, |
聖体の姿のうちに見奉るイエズス、願わくはわが渇するごとく望むところを与え給え。即ち天国においてあらわに主の御顔を見奉り、御栄えを仰ぎて幸いなるを得しめ給え。アーメン。 |
Ind. 5 annorum. |
五年の贖宥(免償)。 |
出典・参考図書
ラテン語
・土屋吉正編『LIBER PRECUM 祈祷書』ドン・ボスコ社、1956年、pp.86-88
・A MIDI Collection of Traditional Catholic Hymns http://romaaeterna.jp/liber1/lu1855.html
日本語訳
・『公教会祈禱文』
※ 贖宥に関しては、祈祷書掲載文をそのまま載せております。