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勉学前の祈

ORATIONES ANTE STUDIUM

SUB PATROCINIO

勉学前の祈

いと甘美なる御母おんはは

 Sub patrocínio tuo, Mater dulcíssima, et invocáto Immaculátae Conceptiónis tuae mystério, stúdia mea laborésque litterários prósequi volo; quibus me protéstor hunc máxime ob finem incúmbere, ut mélius divíno honóri tuóque cúltui propagándo insérviam.

 いと甘美かんびなる御母よ、われは御身おんみ無原罪むげんざい御宿おんやどりの玄義げんぎによりたのみつつ、御身の御保護のもとに勉学と研究を始めんと欲す。わが勉学に専念するは、より大いなる天主の光栄こうえいと御身の信心をひろめんためにほかならざることを公言し奉る。

 Oro Te ígitur, Mater amantíssima, Sedes Sapiéntiae, ut labóribus meis benígne fáveas. Ego vero, quod iustum est, pie libentérque promítto, quidquid boni mihi inde succésserit, id me tuae apud Deum intercessióni totum accéptum relaturúm. Amen.

 上智じょうちの座にましますいと慈愛じあい深き御母よ、いつくしみもてわがわざを助け給わんことを。われは正義にもとづき、かつ孝心と喜びもて御身に約束し奉る。今後受くるすべての成功を御身の御取次に帰し奉らん。

 V. Ora pro nobis, Sedes Sapiéntiae:
 R. Ut digni efficiámur promissiónibus Christi.

  上智の座、われらのために祈り給え。
  キリストの御約束にわれらをかなわしめ給え。

Orémus

 Concéde nobis, miséricors Deus, quae Tibi plácita sunt, ardénter concupíscere, prudénter investigáre, veráciter agnóscere et perfécte adimplére ad laudem et glóriam Nóminis tui. Per Christum Dóminum Nostrum. Amen.

祈願せん

 あわれみ深き天主よ、御身の聖心みこころにかないしことをひたすら熱望し、賢明に探求し、正しく認識し、御身の聖名みな讃美さんびと光栄とのため、そを完全に成就することを得しめ給え。われらの主キリストによりて願い奉る。アーメン。

Oratio Sub patrocinio, sine V. et oratione sequenti:
Ind. 300 dierum (n. 763).

三百日の贖宥しょくゆう〔免償〕。
答唱と祈願は贖宥を得るために必要でない。

出典
土屋吉正編『LIBER PRECUM 祈祷書』ドン・ボスコ社、1956年、pp.209-211

参考

・1897年に出版された『COLLECTIO INDULGENTIARUM』(※)のp.188によれば、レオ13世教皇聖下が1882年11月18日に認可した贖宥であるとのこと。「悔い改めの心と、(祈りにて)言及された恩寵に対する奉献行為の意向を持つ全ての若い学生に与えられる」旨も書いてあります。

“Leo PP. XIII, Rescripto S. C. Indulgentiarum, die 18 Nov. 1882,
omnibus iuvenibus studentibus, qui corde saltem contrito et devote praedictum Actum consecrationis peregerint, concessit.”

(とはいえ、学生ではない身分でも気にせずに唱えていますが・・・。)

※ Internet Archiveへのリンク。PDFテキストページ

・祈祷書原著には「聖トマス(S. Thomae)」の祈りだと示してありましたが、『COLLECTIO INDULGENTIARUM』にはその旨は書かれていませんでした。無原罪の御宿りについて言及している祈りなので、聖トマス作という情報は疑わしいのではないか、と個人的に思っております。

無原罪の御宿り