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Netflixによるゲイの「イエズス様」コメディーと『2人のローマ教皇』映画

この12月に、イエズス様をゲイとして面白おかしく描くブラジルのコメディーをNetflixが配信しました。キリスト教徒などから非難の声があがっています。

Netflixとは
米国企業Netflix社によるオンライン動画配信サービス。一定料金を支払えば毎月動画見放題という、サブスクリプション型のビジネスモデルを採用している。会員数は全世界で1億5,000万人以上、日本の会員数はおよそ300万人。

この46分間のスケッチ・コメディー『A Primeira Tentação de Cristo』(英題:The First Temptation of Christ)は、12月3日にNetflixのクリスマス・スペシャル・ムービーとしてブラジルで配信されたとのことです。タイトルから推測するに、マーティン・スコセッシ監督による反キリスト映画『最後の誘惑』(The Last Temptation of Christ)を意識しているのかもしれません。『A Primeira~』のあらすじについては、くだらない内容なので割愛します。

本作はブラジル以外の国からでも視聴できるようで、英語圏などからも非難の声があがっています。配信取りやめのための抗議署名活動もオンライン上で行われています。一般市民からだけではなく、ブラジルの政治家(ブラジルのボルソナロ大統領の息子)や、ブラジルや米国の聖職者達からも非難声明が出ています。

※ 日本からのアクセスだと、12月17日現在、当該ムービーのNetflixページはエラーにより視聴できない状態です。(契約者でなくても配信作品解説ページは見られる。)

なお、当該コメディーの製作者は2018年にも『Especial de Natal: Se Beber, Não Ceie』(英題:The Last Hangover)という「最後の晩餐」をおちょくったコメディーをNetflix用に制作しています。配信開始時期はやはり2018年の12月だったとのことです。加えて、本作は2019年国際エミー賞のコメディー部門で受賞しています。

個人的なことを言えば、神およびキリスト教を冒涜する商業作品は昔から作られ続けているので、正直なところ、このニュースにはあまり驚きませんでした。それでも私がこのニュースに引っかかったのは、かねてよりNetflix社はオリジナル映画『2人のローマ教皇』(原題:The Two Popes)を2019年12月20日に配信開始予定としていたからです。同社は何故二人の教皇を対比する映画をわざわざ制作したのだろうとこれまで疑問に思っていたのですが、反キリストコメディーと同様に論議を巻き起こすキリスト教映画を配信することで世間の興味を引き、契約者増により収益を上げようとしているのかもしれません。別の理由もあるのかもしれませんが。


映画『2人のローマ教皇』は、「保守派」のベネディクト16世教皇聖下と、「進歩派」のベルゴリオ枢機卿閣下との対比を描いた、2012年を舞台とした会話劇のようです。Netflix Guidsでは、以下の作品解説を掲載しています。(毎度の通り拙い訳文についてはご容赦ください。)

教会の方針に業を煮やしたベルゴリオ枢機卿(ジョナサン・プライス)は2012年に、教皇ベネディクト(アンソニー・ホプキンス)へ引退許可を求める。しかしそれどころか、スキャンダルと自己不信に直面した内省的なローマ教皇ベネディクトは、最も厳しい彼の批判者であり、且つローマの将来の後継者を召喚し、カトリック教会の根幹を揺るがすような秘密を明らかにする。この非常に異なる二人が、世界中の10億人の信徒のために見解の一致点を見つけ出し、未来を築くために彼らの過去からの要素(elements)に向き合うのと同時に、バチカンの壁の背後において伝統と進歩、罪悪感と赦しとの間の戦いが始まる。

※〔この作品は〕実際の出来事から着想を得ています。(*Inspired by true events.)

この上記解説文と予告編からは、「2人の教皇」の違いを強調し過ぎているふしが感じられます。もしかすれば、この映画は視聴したカトリック信徒達に対する精神的なシスマ(分裂)的な意図があるかもしれないとも「憶測」しています。ある人は「保守派」な名誉教皇様を支持する一方でフランシスコ教皇様には反感のみを抱く、またある人は「進歩派」な教皇様を支持して…との分裂を仕向ける、というような。(映画とは関係なく、信徒の一部は既にそうなっています。特にフランシスコ教皇様に対する英語圏のネット上の非難は凄まじい。)

憶測はさておき、数ヶ月前に『2人のローマ教皇』の予告編を視聴してみた時点では、会話劇だということに興味が湧いたので、一ヶ月だけでもNetflixを契約してみようかと検討しておりました。しかしながら、冒頭のコメディーの件について知ったことで、契約は取りやめようと思い直しました。反キリストコメディーを配信し続けている企業を儲けさせる道理はないので・・・。


最後に、興味深い情報について紹介して終わります。Netflixではフリーメイソンに関する全5話のドキュメンタリーも2017年より配信しています。英国・Sky TV制作による『フリーメイソン -世界的秘密結社の謎に迫る-』(原題:Inside the Freemasons)という作品です。各話の概要を読む限りでは、善意の社交クラブとしての描き方だと思われます。(英国によるフリーメイソンに関するドキュメンタリーといえば、BBCも『Secrets of The Masons』という作品を2018年に制作しています。)

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参考記事・ページ

The First Temptation of Christ: One million people sign petition against Netflix comedy depicting Jesus as gay(The Independent紙 2019年12月15日付け記事)

Netflixの日本の会員数は「ざっくり300万」。日本から世界発信(Impress Watch 2019年9月6日付け記事)

◆ Netflix
『2人のローマ教皇』 https://www.netflix.com/jp/title/80174451
※ 「保守派と進歩派の壁をこえたその友情を、実話に基づき描き出す」との説明書きが掲載されているものの、上述のNetflix Guidesには「実際の出来事からの着想」(Inspired by true events.) との注釈がついています。

『フリーメイソン -世界的秘密結社の謎に迫る-』 https://www.netflix.com/jp/title/80240816

【追記:関連記事】
NETFLIX革命: タブーは鉱脈 NETFLIXのものづくり: 日本経済新聞
2020年1月5日 2:00 (2020年1月6日 2:00 更新)