2021年12月12日付カトリック新聞の一面に「ドイツとオーストリア 新型コロナ感染拡大でクリスマス市の中止相次ぐ」という見出しの記事が掲載されました。これは、CNS、すなわちCatholic News Service(米国カトリック司教協議会(USCCB)運営による通信社)が11月23日に報道した記事「As COVID-19 cases surge, Germany, Austria close many Christmas markets」の翻訳記事です。
記事では、ドイツ司教団が新型コロナワクチン接種を呼び掛けていると報じています。数人の司教は、接種者および既感染者のみ降誕祭のミサ聖祭に与ることができるという、恐るべき方針をも発表したとのことです。
以下に記事の一部を引用します。
【ベルリン11月23日CNS】ドイツとオーストリアの世界で最も象徴的なクリスマスマーケットの幾つかが、開設直後か開設直前に中止を余儀なくされている。欧州で新型コロナウイルスの感染が急拡大しているため。
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2回目のワクチン接種がほぼ完了しているポルトガルやスペインなどの南欧諸国に比べて、ドイツ語圏のオーストリア、ドイツ、スイスでは接種率がかなり低く、ドイツで68 %、オーストリアで66 %となっている。
ベルリン教区のハイナー・コッホ大司教をはじめとする数人のカトリック司教たちは、ワクチンを接種しているか新型コロナウイルス感染症から回復した人だけが、クリスマスの教会での礼拝(原文ママ)に参加できると発表した。
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司教団はワクチン接種を呼び掛ける
ドイツのバイエルン州とザクセン州による規制で、ドイツで最も古く伝統のある各地のクリスマスマーケットが打撃を受けている。ザクセン州のワクチン接種率はドイツで最も低く、2回接種を受けているは全人口の58 %。ザクセン州には反ワクチン派の住民が多い。
ドイツ司教協議会の常任委員会は11月22日、南部ビュルツブルクで会議を開いた後、声明を発表した。声明文では次のように述べている。ドイツ司教団は「新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の第4波が、ほぼ止められない勢いで進展している」のを目の当たりにしている。「新規感染者数と死亡者数など、発生率の数値は驚くほどの伸びを示しています」
「私たちは、わが国のカトリック信者と全国民の皆さんに強く、ワクチンを可能な限り2回接種することを促します。このパンデミックにおいては、ワクチン接種は正義と連帯、愛に関わる義務です。倫理的な観点から見て、ワクチン接種は道徳的義務です。私たちは自分自身と他者を守らなければなりません」と声明文は訴えている。
ドイツ司教団による当該声明文が、ドイツ司教協議会の公式サイトに掲載されていました。上記の声明文の続きは以下の通りです。
ワクチン接種は、そのための(自分自身と他者を守るための)最も有効な手段です。
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ワクチン接種は命を救い、病気の重症度を下げることができます。
私たちは、世界保健デーに教皇フランシスコが強調した訴えを受け入れます。「私たちは皆、パンデミックと戦うように求められています。この戦いにおいて、ワクチンは必要不可欠な手段です。神と多くの人々の努力のおかげで、私たちはCovid-19から身を守るためのワクチンを手に入れることができました。」
Ständiger Rat der Deutschen Bischofskonferenz ruft zum Impfen auf(2021年11月22日付)
私たちは「このチャンスを生かそう!」と付け加えます。ワクチンを接種してください!
※文字の強調はサイト管理人による
強烈なワクチン推奨メッセージです。
ワクチン副作用被害について一切言わないプロパガンダ
ドイツ司教団もカトリック新聞(CNS翻訳)記事も、新型コロナワクチンによる副作用被害については一切伝えていません。不都合な情報を一切述べないのは、「カードスタッキング」というプロパガンダの常套手法です(自らの主張に都合のいい事柄を強調し、都合の悪い事柄を隠蔽、または捏造だと強調する手法)。
前回の拙記事の通り、欧州では2021年12月17日現在で125万件以上の新型コロナワクチン接種による有害事象が報告されており、内3万3千人分は死亡事例です。
なお、当該有害事象として、ドイツにおいて約15万2千人、オーストリアにおいて約5万2千人分が報告されています。両国の相対的に低い接種率は、賢明な判断の結果です。
各国のメディアが幾ばくかは報じている副作用被害について、欧州の高位聖職者方が一切知らないということがあり得るでしょうか。それとも、知っていて、無視を決め込んでいるのでしょうか。
バチカンもいまだにワクチンを大推奨
2021年12月14日付で、英語版他のバチカン・ニュースが「ヨーロッパの教会がCOVID-19ワクチン接種と予防を訴える」という記事を掲載しました(英語版記事リンク)。
COMECE(欧州カトリック司教協議会委員会)およびCEC(ヨーロッパ教会協議会;超教派団体)が、新コロの感染増加はワクチン接種率の低さにも関係していることや、パンデミックに対抗して人命を救うためには現在のところワクチン接種が最も効果的であること等を述べているとの由です。
この記事でも、多大な人数にのぼる死亡者を出すほどの悲惨な副作用被害については一切語られていません。
彼らはワクチンに関するデマ情報に懸念を示しているようですが、ワクチンの有効性を神格化している聖職者たち、牧師たちこそがデマ発信源ではないでしょうか。
オーストリアでは、司教団の支持をも得てすでにワクチン接種を義務化(2022年2月以降)しているとも同記事にて報じていますが、何ら反対の姿勢は見られない文面です。
ちなみに、この記事は日本語版バチカン・ニュースには掲載されていません。記事にするに値しない、とんでもないニュースだと日本語版責任者が判断したのでしょうか。いつものごとく、単に記事化しなかったかもしれませんが。
12月22日、教皇庁広報部は新コロワクチンに関するコミュニケ(公式声明)を発表しました。
本日、バチカンのCovid-19委員会と教皇庁立生命アカデミーによる新しい文書が発表されたことを受けて、教理省による同じ主題の覚え書きや、教皇庁立科学アカデミーと同社会科学アカデミーの公式コミュニケが発表されてから1年後に、ワクチンを支持する聖座の立場を再度述べることが適切だと思われます。
Holy See Communiqué, 22.12.2021
教皇は、ワクチン接種を「愛の行為」と呼んでいます。(・・・)
イタリアでも、新コロワクチン接種による死亡被害を訴えるデモが起きています。
惨たらしい副作用被害の実態について、聖座には一切情報が入っていないのでしょうか。
ワクチン接種率が低いドイツ・ザクセン州は超過死亡率が低い
カトリック新聞(CNS翻訳)記事の内容に戻ります。
「ザクセン州のワクチン接種率はドイツで最も低く、2回接種を受けているは全人口の58 %」だと記事には書かれています。
一方で、新コロワクチン接種率が低いザクセン州やチューリンゲン州では超過死亡率が低いというドイツのデータがあります。
超過死亡率と新型コロナワクチン接種率との相関図
出典:The higher the vaccination rate, the higher the excess mortality(2021年11月16日)
(クリック/タップで拡大)
※オレンジの文字は、当サイト管理人による
※円の面積は相対的な人口の多さを示している
※2021年のデータ期間:2021年第36週~第40週
このデータによっても、新コロワクチンの有効性は疑わしいと言えます。
新コロワクチンは重症度を下げない
ドイツ司教団は、ワクチンは重症化を防ぐと声明文で述べています。
しかしながら、あのファウチ博士も、イスラエルの事例から「新コロワクチンは重症化も防いでいない」ことを遠回しに認めています。
田中宇氏による2021年11月23日付記事「効かないワクチンを強制して市民に反対される」から引用します。
ワクチンは感染を減らせなくても、発症した場合の重症化を防ぐという話もあった。しかし、米政府のコロナ担当の最高権威(コロナ皇帝)であるCDCのファウチが11月12日、接種率が高いが感染が多いイスラエルの統計を参照しつつ、ワクチンが感染を防げないだけでなく、重症化も防いでいないことを認める発言を初めて発した。米国の最高権威であるファウチが認めたことで「ワクチンは感染を防げないが重症化を防げるので全人類が接種すべきだ」というワクチン擁護の砦が崩れ落ちた。ワクチンは感染も重症化も防げず、逆に感染や死亡の可能性を高める。(Fauci just admit complete vaxx failure?)
ちなみに「重症化を防ぐ」というのは、医薬品によくあるセールストークです。(インフルワクチンが良い例)
検査件数のデータなき新規感染者数と、死亡者数について
ドイツ司教団は「新規感染者数と死亡者数など、発生率の数値は驚くほどの伸びを示しています」とも述べていますが、声明発表時点の一日あたりの新コロによる(と検査で判定されている)死亡者数は、2020年冬から2021年3月頃までよりも少ないです。(参照:worldometerのドイツデータ)
感染者(実際には陽性者)の急激な増加についても、ドイツにおける新コロ検査件数の増減のデータがわからないと、実際のところが把握できません。
そもそも、ドイツのChristian Drosten クリスティアン・ドロステン医師(※)が開発したPCR検査(全ゲノムの300分の1の塩基の一致有無しか見ていない検査。加えて、そのごく一部の一致度でさえも、増幅回数であるCt値が高いと信頼性が著しく低くなる)は、陽性判定が出れば他の要因での疾病・死亡でも新型コロナウイルス感染症だと判定されるインチキ検査です。
※少なくとも「2020年1月1日時点」には検査方法の開発に着手したとドロステン論文にあり。あまりにも早すぎる着手です!
未接種者をミサ聖祭から排除すると、恩寵からも引き離すことになる
さて、ここから本題です。
冒頭のカトリック新聞(CNS翻訳)記事によると、ベルリン教区のハイナー・コッホ大司教をはじめとする数人のカトリック司教たちが、ワクチン未接種者はクリスマスのミサ聖祭に与ることができないとの方針を打ち出しているとのことです。
ワクチン未接種者のミサ聖祭からの排除について、12月15日付のドイツ語版バチカン・ニュース記事では、神学者であるHelmut Hoping教授(自発教令「Traditionis Custodes(トラディティオニス・クストデス)」に対する批判者でもある(CNAドイツ記事))が「国も司教も、クリスマスに信者を排除することは許されていない」と非難しているということも、少しだけ伝えています。
しかしながら、これは現時点における教会の主流意見ではありません。
ミサに与ること及び聖体拝領による恩寵を、ワクチン非接種者には受けさせないようにする。これは、神が御制定した秘跡を、不合理な理由で人間が勝手に阻む、許されざる行為です。教会法違反でもあります。
キリスト信者は、いかなるカトリック典礼においてもミサに参加し、かつ聖体を拝領することができる。ただし、第844条の規定を順守しなければならない。
ローマ公教要理では、秘跡の制定理由について以下の通り述べています。
聖アンブロジウスがのべているように、秘跡は薬としてとくに聖福音中のよきサマリア人の薬のように霊魂の健康をあるいは回復させあるいは保持するものとして準備されているのである。(2) イエズス・キリストのご受難から生ずる力、すなわち十字架の祭壇上においてわれわれのために獲得された恩寵は、秘跡を樋として霊魂の中にそそぎこまれねばならない。それによらずしては、だれも救霊の望みはもてない。それゆえ、いとも寛大な主は、われわれ一人一人が信心と信仰の念をもって秘跡に近づくかぎり、ご受難の効果を実際にこうむることを疑いなく信じ得るよう、み言葉と御約束とをもって秘跡を保証し教会に残したもうた。
ローマ公教要理 秘跡の部 第一章 「14 秘跡の制定された理由について」
(2) S. Ambrosius, lib. 5, de Sac. cap. 4 参照。
※文字の強調は当サイト管理人による
秘跡は救霊のためです。救霊よりも、地上での命の方が大事なのでしょうか。(実際には新コロワクチン接種は命・健康に対して危険な代物ですが。)
十字架の祭壇上において我々のために獲得された恩寵を、信徒へ与えまいとする聖職者とは一体何者でしょうか。
死を招く恐怖のパンデミックなるものに脅威を感じているのであれば、なぜ信徒たちの救霊のために心を砕かないのでしょうか。
薬害ワクチン推奨プロパガンダおよびワクチン教なる偶像崇拝に墜ちた教会
冒頭のカトリック新聞(CNS翻訳)記事では、「反ワクチン派(記事原文:anti-vaxxers)」というレッテル貼りのためのプロパガンダ用語を使用しています。「神聖なる」ワクチンを「冒瀆」する輩を非難し、そのような輩以外が「冒瀆」行為に加わらないようにするための用語です。(「反ワクチン」の実態は反薬害です。)
悪い意味での「プロパガンダ」の語源は、福音宣教省の前身である布教聖省「Sacra Congregatio de Propaganda Fide」を揶揄したものです。皮肉なことに、今や教会は、悪い意味での「プロパガンダ」活動に勤しむ機関に堕ちてしまいました。
ドイツ司教団による声明文では「このパンデミックにおいては、ワクチン接種は正義と連帯、愛に関わる義務です。倫理的な観点から見て、ワクチン接種は道徳的義務です。私たちは自分自身と他者を守らなければなりません」とも訴えています。
一方で、ミサ聖祭に与る義務を含む教会の掟については、もはや「順守しなければならない」「義務です」と高位聖職者たちは厳しく言いません。教会の教えはそっちのけで、ワクチン接種については「義務」だと強く迫ります。
もはやキリスト教(カトリック)というより、ワクチン教です。
人間が作ったワクチンを神格化し、ひれ伏して崇めるという偶像崇拝の宗教です。
モイゼがなかなか山からおりてこないのをみた民は、アアロンをとりかこんで、「われらの先頭をあゆんでくれる神をひとり、作ってください! あのモイゼ、われわれをエジプトの地からみちびきだしたあの男は、どうなったか、われわれにはわからないのだから!」といった。
出エジプトの書 第32章1節
バチカンおよび高位聖職者たちが崇めているのは、新コロワクチンだけではなくて気候変動関連活動やらSDGsやらも含まれるので、「国連教」の方がより正確かもしれません。
先日の12月18日には、自発教令「Traditionis Custodes(トラディティオニス・クストデス)」のガイドライン発行に伴う更なる規制強化が報じられましたし、なお一層の加速度で、教会が崩れ落ちつつあります。 希望を捨てずに忍耐できるよう、教会の救世主が現れるよう、祈るばかりです。
Veni, Domine Jesu.
主イエズス来り給え。
わがイエズスよ、あわれみ給え。